弁理士 千葉哲也 の部屋

RPA - Runner Patent Attorney ランニング好きな弁理士 千葉哲也が知的財産に関する様々な話題を提供していきます。

欧州EUのAI規則案に対する世界の反応

digital-strategy.ec.europa.eu

 

2021年4月21日にEUは、「AI」規則案を公表し、世界中に意見を求めました。

 

※規則案(英語)

eur-lex.europa.eu

 

これに対応するため、日本の経済産業省にて設置された、「AI原則の実践の在り方に関する検討会」の第1回会合資料に、その概要がわかりやすくまとめられています。

 

f:id:tetchiba:20211101144944p:plain

https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/ai_shakai_jisso/pdf/2021_001_05_00.pdf

www.meti.go.jp

 

また、日本経団連からは、2021年8月に以下のサイトにあるような意見が公表されています。

 

www.keidanren.or.jp

 

 

AIに関して何らかの規制・管理を行う仕組み作りは必要なのですが、その定義が曖昧になることによって、本来、規制すべきでない対象までもが規制され、技術の進歩が阻害される懸念があります。

 

一方、今後のAI関連の技術・ビジネス・サービスの進歩によっては、新たな形態が発生・創生される可能性が十分あるため、ある程度、曖昧にしておかないと、それらへの対応が難しくなる、あらためて仕組みの作り直しが必要になります。

 

また、AIに関する規制が、GDPRの時のように、一種、欧米中などの国家間の道具に使われるようなことを避けたいと私個人的には思います。

 

更に、私が現在、住んでいるスイスでは、本件に関して、EUとの間の溝が深まりつつあるようです。

 

www.swissinfo.ch

 

現在、Googleやマイクソソフト、メタ(旧Facebook)など米国のジャイアントテック企業などもこの欧州のAI規則案への意見を表明しています。

 

今後の議論の動向に要注目です。