弁理士 千葉哲也 の部屋

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英国でのSEP訴訟の判断を受けて、Appleは英国市場から撤退すると警告

UK

japanese.engadget.com

 

通信3G/4GのSEP(標準必須特許)に関して、Optis Cellular TechnologyがAppleを訴えた特許侵害訴訟で、英国高等裁判所は特許侵害を認めています。

(訴訟前のライセンス交渉では、70億ドル(約7,700億円)のライセンス料を要求していた模様)

 

そして、英国裁判所での判断は、英国市場のみならず、全世界を対象としているため、損害賠償額がものすごい額になっているようです。

 

なお、同じ特許に基づく米国での訴訟では、2020年8月に、5億600万ドル(約600億円)の特許料支払いが一旦命じられたものの、控訴審において判決が覆されたとのことです。

 

Optis Cellular Technologyは、 対象特許に関する事業を自社では実施しておらず、その特許の侵害者からのライセンス料収入で事業を行なっている、いわゆる、PAE(Patent Assertion Entity、特許主張主体)(俗語的には、パテントトロール)と呼ばれています。

 

英国裁判所の判断を受けて、Appleは、英国市場から撤退する可能性があると警告したとのことです。

 

今後のApple、英国裁判所の動向を注視する必要がありますね。

 

 

ファーウェイ、VWグループのサプライヤと特許ライセンス契約を締結

huawei logo

 

www.huawei.com

 

中国Huaweiが、VWグループのサプライヤと4GのSEP(標準必須特許)に関する特許ライセンス契約を締結したとのことです。

 

自動車分野で自社最大規模の特許ライセンス契約とのこと。

 

通信業界の特許がどんどん自動車業界に食い込み始めています。

 

自動車業界の方はしっかりとした対応体制を取っておく必要があります。

 

そのためには、これまでの自動車業界における知財関連人材の他に、通信業界の知財関係者・弁理士・弁護士などの専門家を近くに配置しておくことが大切になってきます。

 

 

GoogleがViaパテントプールにライセンシーとして参加

ViaCorp

www.via-corp.com

 

 

2021年6月30日に、Googleが、パテントプールであるViaにライセンシーとして参加することが発表されました。

 

Viaは、3G/4G/5G通信の特許パテントプールです。

 

Googleは、3G/4G/5G通信の特許を保有する企業と個別にライセンス交渉するよりも、パテントプールにおいて包括的に実施することの効率性と容易性を選択したようです。

 

標準必須特許については、世界中で訴訟が起こされており、これへの対応が増えることで、将来の通信製品にかかる価格に響くことは、製品提供者のみならず、製品利用者にとっても良いことではありません。

 

特許自体にかかる適正なコストを支払うことは必要なのですが、プラスアルファで余計なコストを発生させることはできるだけ避ける必要があります。

 

その手段の一つとして、独禁法の影響を受けないパテントプールの立ち位置はとても重要だと考えられます。

 

世界中の関係者がもっとパテントプールを活用されることを願います。